飛び級昇給が得られるジャンプアップ昇給制度とは何かを解説
エンジニアとしてキャリアを積み上げていく上で、切っても切り離せないものが給与。自身の評価がどうなっているのかはとても気になるところではないでしょうか。ということで、今回は当社の昇給制度「ジャンプアップ昇給制度」についてご紹介していこうと思います。
目 次
Table Of Contents
ジャンプアップ昇給制度の概要について
ジャンプアップ昇給制度とは何か
当社では毎年1回、昇給査定を実施しています。通常の評価方法は、評価テーブルに基づきS、A〜Eといった段階評価を行なっています。ジャンプアップ昇給制度とは、この評価テーブル内では評価しきれないほど急成長をしたメンバーに対して、評価テーブルの枠を超えた昇給を行なう昇給制度です。
制度設計をした経緯
当社設立時は、これといった昇給査定の評価テーブルもありませんでした。幸いにもメンバーからの不満などは出ていませんでしたが、曖昧な昇給指標かつ感覚頼りの評価のままではいけないだろうと、2年ほどの設計期間を経て、賃金規定や昇給査定の仕組みなどを整備し、通常の評価テーブルによる運用を開始したのです。ところが、運用をはじめて少し経った頃、この評価テーブルの上を行く成長を見せたメンバーが現れました。するとこの評価テーブルだけでは評価しきれないため、特別査定が必要だと考えてジャンプアップする機会を組み入れることにしたのです。
より成長したメンバーには、より一層の評価を行なってさらなる仕事へのモチベーションにしていって欲しいなと考えています。
ジャンプアップ昇給制度の詳細について
適用条件(対象になるには)について
適用条件は、結論からいうと“誰にでも得られるチャンスがある”というものです。さらにいえばエンジニア(IT部門)のみならず、営業やバックオフィスも同様です。
では、具体的にどういった場合に対象となるのかですが、簡単な例をあげると…
仕事への向き合い方はもちろんのこと、経験1年目なのに通常3年目の人と同等のスキルを身につけたり、後輩指導への意欲や高い貢献度が見られたり、想像していた以上にプロジェクトを円滑にコントロールできたり、売上には直結しない業務(社内行事など)へも積極的に取り組めていたりなど、総合的に査定します。
そして、現時点での評価テーブルのポジションを鑑みた上でジャンプアップ昇給の対象かどうかを判断しています。
評価基準、等級について
評価テーブルには、等級と号俸があります。等級とは仕事のスキルや役割、職位などを段階的に表したものです。号俸とは、等級内での給与を決定するもので、S、A〜Eランクなどの査定によって昇給号数が異なります。
続いて、当社が定めている“等級ごとに求められる職務や能力”を簡単に見ていきましょう。
Ⅰ等級「アシスタント」は、短期間で習得できる定型的で補助的な仕事を遂行できること。
Ⅱ等級「スタッフ」は、一人前の社員として常識的な判断を伴う仕事を遂行できること。
Ⅲ等級「リーダー」は、経験と習熟に基づいた専門的判断を求められる仕事を完遂できること。
Ⅳ等級「チームリーダー」は、専門性やリーダーシップを発揮して課題を遂行する仕事を完遂できること。
Ⅴ等級「グループリーダー」は、幹部社員として部署業績に対する責任を負う仕事が一人前の社員として常識的な判断を伴う仕事を完遂できること。
Ⅵ等級「ゼネラルマネージャー」は、経営層に近い幹部として、部門運営の最終責任を負うこと。
このように、それぞれの等級ごとで求められる仕事内容やスキルなども異なってきます。だから号俸としてもSランク以上の成長や活躍が見られたり、発揮された能力が現在の等級を超えていると評価のあった場合にジャンプアップ昇給制度の対象となります。
また、より定量的かつ明瞭な評価を実施するために、職位ごと、職種ごとの細やかな評価項目の作成をすべくアップデート中です。
ジャンプアップ昇給制度のQ&A
Q:金額的にはどのくらいの昇給するのでしょうか?
A:各個人によりけりなので、どのくらいというと開きがありますが、例でいうと月給が2〜3万円昇給したメンバー、月給が5万円ほどあがったメンバー、一気に7〜8万円上がったメンバーなどさまざまです。
Q:事例としてはこれまでに何例あるのでしょうか?
A:ジャンプアップ昇給制度を導入して以来、メンバー全体のうち3割ほどが適用を受けました。頑張れば対象になるチャンスは十分にある制度です。
Q:評価の公表やフィードバックはしていただけますか?
A:なぜジャンプアップ昇給の対象になったのかについて、面談で具体的にフィードバックしています。どういったところがどのように評価されたのかを上長より聞くことができますので、今後の自身のさらなる成長につなげていってもらいたいなと考えています。
Q:降給もあり得るのでしょうか?
A:滅多にあるわけではないけれど、上がるということは下がることもあるということです。給与が上がり続けることを保証している制度ではありませんからね。ITで働くということは、イコール勉強し続ける必要がある業界、職種です。努力を怠ることなく成長に向けて精進していきましょう。
ジャンプアップ昇給制度に対する代表の思い
評価に対するマインドセット
当社のメンバーに必ず言っていることがあります。それは「自分一人の力で稼ぎ、食べていくことのできるスキルを身につけなさい」ということ。
世の中がいつ、どうなるのかわかりません。大手企業が倒産する例もありますし、当社が存続し続ける保証もありません。でも、自分で生き抜いていく力を身につけておけばどこでも生きていけますからね。
ただ、生き抜く力習得を目指すにあたり、“評価”について知っておかなくてはなりません。
たとえば、「自分は技術に絶対的な自信があるんだから間違いない」、「こうしたことできっとお客様は喜んでくれただろう」などと、自分の評価を自分でするのは間違いです。なぜなら評価は必ず第三者がするものですからね。
たとえば会社の中でいえば、役員、上司、先輩、同僚、部下、後輩などですし、業務の中でいえばお客様や外部企業の方、消費者など、自分以外の人々が評価者なのです。どこで誰とどんな仕事をしようとほとんどの仕事がこの前提のもとにあります。
だからこうした前提をしっかり念頭に置き、日々精進していってほしいなと思いますね。
制度の強みを伝える
昨今、「ベースアップ、ベア」などといった言葉を耳にすることがあると思います。ベースというと字の如く基本給のことを指します。ところが、世の中には各種手当が上がっても基本給は据え置きという会社もあります。対して、当社の通常昇給やジャンプアップ昇給制度は純粋なベースアップのため、残業代算出のための基本金額や賞与の算定基準にも大きく関係するので、みなさんにとって非常にメリットなことだと思っています。
また、評価テーブルによって自身の目指すべきところ(キャリア)が明確になっているので、「こういうふうに頑張ればこうなれるんだ」といった気づきを得ながら、自身の成長につなげていけるといいなぁなんて思いますね。