適性検査でエンジニア適性を知り、入社後ミスマッチを抑止
適性検査を最大限に活用し、ズレを早期に知る
入社後のミスマッチは従業員側も企業側もできれば避けたいものです。
「あれ? なんか思っていた仕事と違う」
「実際やってみた結果、ついていくのが想像以上に大変だった…」
と、入社後に気づくのは不幸ですし、会社側からしても、「面接はいい感じだったけど、実務との相性がよくないね。」となるのは同じく不幸。
このような業務的ミスマッチを防ぐためにビーピーオークリエイトでは選考過程に日本エス・エイチ・エルの「コンピュータ職適性テストWebCAB」(以下「WebCAB」)と、日本・精神技術研究所の「内田クレペリン検査」(以下「クレペリン」)を取り入れています。
これらはいわゆる適性検査で、対象者が仕事内容に適性があるかを調べる試験です。今回の記事では、当社がなぜ適性検査を活用しているのか、その中身や効果について話していきたいと思います。
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適性検査はあくまで選考における判断材料のひとつ
当社は「人を育てる」という文化があるため、新卒のプログラマやシステムエンジニアの採用を積極的に行っています。そのため実際仕事をはじめてみると、「正確性や計画性が少し心配かも……」といったことがあります。
エンジニアの仕事は、いまでは広く知られる仕事で認知度も高いのですが、やはり言葉として知っているのと、実際に経験して知るのとでは大きな違いがあります。また、考え方などは変わっていくものですが、性分などはなかなか変えられません。
そのために適性検査で、事前に特性やリスクを知っておくことは重要だと考えています。(エンジニア経験者の方にも実施しています。)
ただ、断っておきたいのは、適性検査はあくまで参考材料でしかないことです。「これ以下は不採用」といった基準を設けているわけではありません。
たとえ数値的にプログラマーやシステムエンジニアとしての適性度が低かったとしても、総合的な判断で「将来伸びそうだ」となれば内定を出させてもらうことも大いにあります。そのあたりは面接評価や当社の教育・サポート特性とも照らし合わせて判断しています。
エンジニアの特性把握に特化した適性検査を実施
「WebCAB」はプログラマーとシステムエンジニアに特化した適性検査なので、比重的にはこちらのほうが大きいですね。「クレペリン」は「WebCAB」の後に行い、別の観点からエンジニアとしての特性把握を検査します。
ちなみに「WebCAB」は、「プログラムの設計」、「プログラミング」などのプログラマーの適性や、「ユーザーの業務分析とシステムの設計」、「プログラマーへの発注と納期管理」、「スケジューリング」といったシステムエンジニアについての職務適性のほか、カスタマーエンジニアやプロジェクトマネージャーの適性についても見られます。
もちろん、業務適性だけでなく入社時に見ておくべき「バイタリティ」や「チームワーク」などの能力特性も分かるので、仕事だけでなく会社や配属される組織とのマッチングなども判断できます。
また、「クレペリン」は学生時代に受けたことがある方も多いと思いますが、検査結果によって、作業量よる作業の正確性などを見るために用いています。
いずれの検査においても異なった観点からエンジニアとしての行動特性や能力特性を知るために実施し、入社後の早期ミスマッチを防ぐ狙いで行っています。
人を育てるための大切なデータであり重要なフィードバック材料
ここ3年で採用した社員の退職者数は1名のみです。これが適性検査の結果が反映されているのか分かりませんし、数値化して管理しているわけではないので実感値でしかないのですが、効果は感じています。
ちなみに内定者には適性検査の結果を見てもらって、入社を決めてもらいます。「適性が低い場合でも内定を出させてもらうことがある」と先述しましたが、なかには自分の結果を見て辞退された方もいました。残念なことではありますが、本人が力を発揮できないと感じている状態で仕事をしていくのはお互いによくないので、これも適性検査のよい効果として捉えています。
また、影響の面で話をさせてもらうと、適性検査の結果は育成にも影響します。ざっくり言うと「社会性が低いから、ここを身に付けてもらう教育をしよう」とか、「社会性は高くはないけど、創造性が高いから開発をメインで頑張ってもらおう」といった感じですね。
適性検査は育成にも役立てることができるので、こういった副次的効果も含め、取り入れて大正解だったと思っています。